2016年04月23日

湾岸戦争におけるアメリカ軍のデザートブーツ。

こんにちは!
今日は湾岸戦争で使用されたデザートブーツの記事になります。

ご存知の方は知っていると思われますが
湾岸戦争でデザートブーツはほぼ使用されておりません!(`・ω・´)((キリッ

「ええええええええええ」

第2次世界大戦、北アフリカ以来砂漠での戦闘をしていなかった米軍は砂漠で使用可能な装備が乏しく
特にブーツに関しては一般的に支給されていたブラックレザーブーツしか無く、砂漠で使用するには適していませんでした。
そこで米軍は現存する「暑い環境」に最も適したブーツ...
そう、boots combat tropical!通称ジャングルブーツ
湾岸戦争におけるアメリカ軍のデザートブーツ。
を再び支給し砂漠の盾作戦が発動されサウジアラビアへ向かいます。
しかし問題もありました。ジャングルブーツにはジャングルでの使用を前提に設計されているので土踏まずの部分に水抜き穴が有ります。その穴から砂が入って来る等の問題が有りました。

遡ること1年前(笑)

1989年にwellco社がナティック研究所から要請を受けて試作品のプロトタイプデザートブーツの開発に着手します。
1990年8月7日砂漠の盾作戦が発動。
米陸軍はサウジアラビアへ送られます。

1990年9月
wellco社が頑張ったためデザートブーツの開発は大詰めを迎え9種類のデザートブーツが最終トライアルに残りました。

1990年11月
プロトタイプの内の数種がサウジアラビアの米軍の一部(多分SEALsやデルタフォース、レンジャー)に配布されます。

1990年12月
wellco社は全てのプロトタイプブーツが完成した事をシュワルツコフ大将に報告します。

採用されたブーツは12〜1月の間に9種類の候補から選ばれました。

1991年1月15日
早速wellcoの設計に基づいたデザートブーツを4つのメーカーが生産しました。

ウィルコ社

アルタマ社

ヴェルビル社

マクレーインダストリーズ社

この4社によって初期ロットのデザートブーツは5000足用意され優先順位の高い順から配布されて行きました。

ジャングルブーツとの違いは以下の通りです。

基本的な構造はジャングルブーツから引き継がれました。
しかし今まで40年間続いた米軍のブーツと全く違ったのはレザー部分がスエードレザーになった事です。
そしてアッパーにはコットンではなくナイロンが使用されました。
レース、デザートタン495レースに変更。
スパイクプロテクトではなくガラス繊維の遮熱板をソールにインプットしました。
必要部分のスピードレース化
トップには足を疲れさせないためパッドを導入
ムレさせない為のクールマックスライナーを使用。
換気用のアイレットを廃止。

以上になります。

結局湾岸戦争でホットウェザーブーツはほぼ使用されずジャングルブーツやフルレザーブーツが使用されましたがこの教訓が生かされ現在でも多くの米兵の足を支えています。

今日はこの辺で(`・ω・´)ノ






Posted by jones at 17:32│Comments(0)
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